手作りの木のおもちゃ「くんぺい舎」
ID349 川口 訓平さん、川口純子さん
今年6月に開催した「あわマネーまつり」に、手作りの木のおもちゃ等で出店された川口さん。この度、お宅兼工房“くんぺい舎”にお邪魔して、お話をおうかがいしました。
ーー今日はよろしくお願いします!
(川口さんの作品の写真を見せていただく。車や動物の形のおもちゃ、机や椅子、棚、譜面台・・・)
すごい!どれも素敵ですね〜。あわマネーまつりに出店していただいたときは、木のおもちゃが、子ども達に大人気でしたね!川口さんが木工を始めたきっかけは、何だったんですか?いつ頃から?
K しばらく、トラックの運転手をしてたんですけど、なんだか満たされなくて・・。もの作りをしたいと思って、木工の職業訓練校に行ったんですよ。
ーー東京で?
K ええ、品川と足立に木工科があって、1年間行って、木工屋さんに就職したんだけど、なんだかイメージと違って、ついていけないっていう感じで・・早々に辞めて。それで、別の仕事についたんです。
ーー別の仕事というのは?
K 児童館です。世田谷の児童館で、30年くらいやりましたね。いろんなことするんですけど、紙芝居とかね、おゆうぎとかね、キャンプ行ったりとか。
ーーそういうこともやってらしたんですね!じゃあ子どもさんお好きなんですね〜。
K ええ、そういうことを、やってましたね。それで、仕事の中で、工作っていう遊びがあるんですよ。子ども達とものを作って、生活に役立つものを。そんなことをずっとやっていて、だんだんものを作るのがおもしろくなってきて。だけどその頃は集合住宅にいたから、できないんですよね、トンカントンカン。それであるとき、20年前くらいから、ここを見つけて、通いながら。
ーーこちらを作業場にしてらしたんですね。
K ええ、大きなものも、週末ごとにここに来て作って、車に積んで東京まで運んで。そういうような、ほそぼそ木工、でしたね〜。それで、定年退職してから、こっちに住むようになって。
ーーそれが何年前ですか?
K 9年前ですね。そのときはでも、腰を悪くして手術した直後で、1年ぐらいは、何もできなかったんです。で、だんだん回復してきて、それからは、朝から晩まで好きなように・・・!
ーーすごいうれしそうな顔してる〜!やっぱり、作るのがお好きなんですね〜。
K 今ね、息子が、となりに家作ってるんですよ、工房にするのに。あとでご案内しますけど、今は部屋の一つを工房にしていて。
J ちょっと不便なのよね。
K 小さい機械しか置けないしね。
ーー息子さんも木工を?
K ええ、職業訓練校に行って、それから家具屋にずっといて、で、思うところあって(笑)
お父さんとお母さんと一緒に暮らしたいと、住むようになって。僕のレベルじゃないけどね、全然上をいってて。
J なかなか、ポリシーを持って、やってますよ。
ーーこれから楽しみですね〜、共同で作ったりもできて。
K でもまあ、いろいろ大変みたいですよ、職業訓練校でも、入るときに言われたみたいです。自立してやっていくの大変だよ〜、それでも、やる?って。それでも、やりたいですっていう人が行くみたい。
ーーでも今ほら、岡山の、西粟倉だったかな。
K ああ、小学校使ってるところ?廃校の。
ーーそうそう、それでデザイナーとかが、家具とか、デザインして、それをそこで間伐した木で作って、売ってるっていうところがあって。やっぱり林良樹さんなんかも、そこに見学に行って。鴨川の森も、ちゃんと手を入れれば良い森になるよねって、今、「自伐型林業」っていう、小規模でできるようなことを、みんな模索して考えてるんですよ。で、その切った木をどうする?っていうのを、話してるんだけど、薪にするって言ったって、二束三文になっちゃうじゃないですか、労力の割には。だからそうやって、西粟倉みたいに、付加価値をつけて、やっていきたいねって、言ってる人達がいるんです。ぜひそうやって、鴨川の木を使って、地元の木で作りましたって、良い形で、消費者の手に届くようにしたいなあって。
K それはすごく興味ありますね。この辺もね、(木が)大変なんですよ。
ーーこんなにいっぱい資源があって、木もそうだし、果物だってなり放題で、でも使い切れなくて腐っちゃったりとか、あちこちでしてるじゃないですか、それが本当にもったいなくて。だからせっせとジャム作ったりとか、してるんですけど、個人でやるんじゃなくて、もっとコミュニティベースで、今日は梅収穫に行きますよー!とかって、やれたらまた、違うのかなあって。
J 本当に、素晴らしい環境なんですけどね。
K 活かしきれてない。
ーー活用していきたいですよね〜。
川口さんは、作品を作るのは、口コミで注文を受けて?
K そうですね。
ーーイベントの出店とかは、あまりされないですか?
K 値段をつけるのがつらくてね。売ることは売るんだけど、出店したりは、あまりしてないですね。あとは、手術でお世話になった病院の、保育園とか、小児科の待合室とかに、寄付というか、感謝の気持ちでね、送ったり。
ーーわ〜!それはいいですね!私も、保育園で働いてるんですけど、おもちゃっていったらプラスチックなんですよ。だからこうゆう、木のおもちゃがあったら本当にいいなあと思いますね。こないだうちに、何人か子どもが遊びに来たんですけど、木のおもちゃとかフェルトのおもちゃとか、やっぱりすごく喜んで遊んでて。そういうおもちゃを普及させたいなあって・・。今度、川口さんの木のおもちゃと、フェルトのおもちゃでコラボして、企画したいですね!
K 単独でやるのとはまた違って、良いですね〜。
ーーそれに、あわマネーの会員のみなさんに呼びかけて、木工ワークショップを開いたら楽しそう〜。カッティングボードとか、バターケースとか、作ってみたいなあ!夢が広がりますね〜、ぜひやりましょう!今日は、楽しいお話を、どうもありがとうございました!