避放射能子ども保養所「まちの縁側かもがわ」

ID321 勝又 國江さん

 避放射能子ども保養所「まちの縁側かもがわ」を主宰されている、勝又さんを訪ねました。勝又さんは、佐倉市にお住まいですが、福島原子力発電所の事故後、近隣の小学校や公園など、子どもが多くの時間を過ごす場所がホットスポットとなっていることに危機感を抱き、そのことについて訴えるだけで
なく、保養所を立ち上げるなど、自ら行動を起こした方です。
 とはいうものの、私達を迎えてくれた勝又さんと綺麗にリフォームされた
「まちの縁側かもがわ」は、昔からよく知っている親戚の家のようで、気負いを感じさせず、とてもくつろげる空気に満ちていました。

ヨシキ(以下Y):初めてお会いしたのが、今年の1月でしたね。こちらでの活動 は、いつから始めたんですか?
勝又さん(以下K):正式には今年3月11日にオープンしました。でも、引っ越し をして準備を進め始めたのは、昨年6月です。
Y:どういった方の利用が多いですか?
K:家族単位で、短期保養に来られる方が多いです。「子どもを放射能から守 る関東ネットワーク」(茨城・千葉北西部・埼玉南東部の市民有志団体で構 成)や、「子どもたちを放射能から守る全国ネットワーク」で情報を得られて 申し込みくださっています。
Y:どのぐらいの利用があるんですか?
K:8月は夏休みということもあり、毎日ほぼ満室でした。
Y:それはすごいですね!
K:はい。ここにいらっしゃる方は、もうすでに症状の出ている方も多いんです。 ですから、予定していても、体調が悪くなってしまって来れなくなる方もい らっしゃいます。
Y:それは深刻ですね・・・。以前は、どんなことをしてたんですか?
K:自分の子どもたちが小さい頃から、子どもの活動をしていました。自宅を 小さいお子さん達とそのお母さんのたまり場として解放する他、おやこ劇場 や印旛沼探検隊や、子どものまちなど、いくつもの会に関わっていました。
ナホコ(以下N):「子どものまち」って何ですか?
K:ミュンヘンで30年ほど前に始まった取り組みです。子どもが主体となって、 仮想の街を運営します。市長選もありますし、商店街を運営したり、街でし か通用しないお金をデザインしたり。
N:それはおもしろそうですね!!
K:ええ、大人も学ぶことが多いんです。子ども達が一緒に街を作るパート ナーだと気付かされたりします。
Y:今はその活動は続けていないんですか?
K:原発事故後、放射能について猛勉強しました。そして、子どもの活動で ある以上、活動場所の数値などをきちんと調査し、主催者として責任を もつべきだと主張したのですが、会には受け入れてもらえませんでした。
N:とても大切なことだと思いますが・・・。
K:クレヨンハウスの勉強会で出会った、落合恵子さんの言葉がとても心に 残っています。「知らなかった・知らされなかった・知ろうとしなかった自 分がいた。でも、もう子どもたちに言い訳はできない。」
Y:本当にその通りですね!原発事故以来、目をそむけることはできなくな りました。
K:私達の世代は、懺悔の世代です。孫達に胸をはって手渡せる未来に、少 しでも近づいていければと思います。
Y:こちらの建物は?一戦場公園のすぐ近くで、眺めがいいですね。
K:そうでしょう?吹き抜けがあって、2階に3部屋個室を確保できます。
 リフォームが必要だったのですが、最近はアレルギーをお持ちの方も多 いので、建材にはとても配慮しました。ここに来て、シックハウスになっ てしまっては意味がないですからね(笑)
 また、食材は地元の農家さんから無農薬野菜や、ベクレルチェックを行 っている魚屋さんから買っています。
N:素晴らしい・・・
Y:具体的な滞在条件などはどうなっていますか?
K:一応、千葉県の高線量地域の方を対象としていますが、埼玉や福島か らいらっしゃる方もいます。お泊りになる方には、趣旨を理解していただ くという意味で、会員になっていただきます。会費はありません。利用料金 は、大人1000円、1才〜中学生500円、食費は実費をいただいています。
N:利用しやすい料金設定ですね。
K:はい。経済的な理由で、保養を断念してもらいたくないんです。私達は、 年金が満額でもらえる最後の世代です。社会のために、人のために使わ ないと、バチが当たってしまいます(笑)
Y:勝又さんの活動は、希望の光です。これからも、ぜひつながっていきま しょう!今日はありがとうございました。

「まちの縁側かもがわ」
http://engawa.s501.xrea.com/ENGAWA/
 

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